組成データと対数比
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合計が制約された比率ベースの組成データにおいて、ある成分の増加と別の成分の減少がどのように絡み合っているかを説明できるようになります。閉包問題(クロージャー)を認識し、対数比の視点を採用する前に、ゼロ値、測定単位、分母を確認します。
全体の一部として観測されるデータ
組成データは、全体を構成する複数の部分の比率または割合として表現されます。サンプル内の個々の機能ごとの割合の合計が一定である場合、ある部分の増加を観測することは、その部分の絶対的な増加だけでなく、他の部分の相対的な減少を反映している可能性があります。
組成データに関するアイチソン(Aitchison)の研究は、単体(simplex)を標本空間として扱い、元の座標系における単純な相関ではなく、比率と変換の視点から、全体を構成する部分間の関係を扱います。このモジュールでは、特定のオミクスツールを普遍的な処方箋として提示するのではなく、問題意識と対数比の方向性のみを導入します。
閉包と分母
sample A: [0.20, 0.30, 0.50]
sample B: [0.10, 0.30, 0.60]各ベクトルの成分の合計は 1 です。個々の部分の値のみを比較する前に、合計する分母と測定プロセスが何であるかを確認してください。ライブラリサイズやシーケンシング深度を、機能の独立した生物学的量として単純に解釈しないでください。
対数比の視点
部分 i と部分 j の相対的な関係は log(x_i / x_j) と表現できます。比率の分子を入れ替えると解釈が変わる可能性があるため、どの分母と変換を選択したかを記録してください。全体的な幾何平均と比較する中心化対数比などの変換も存在しますが、ゼロが含まれている場合、対数を直接計算することはできません。
ゼロと前処理
0 は、真の欠如、検出限界未満の値、測定失敗、またはフィルタリングの結果を表す可能性があります。したがって、対数を計算するために自動的に小さな定数を加算しないでください。ゼロの処理ルールとその根拠、ならびに変換前後のデータを別々に保持してください。
解釈のための研究質問への回帰
対数比分析は、研究質問に沿って組成の相対的な関係を表現する方法です。これらを絶対的な量の増加や生物学的メカニズムの証拠として自動的に翻訳しないでください。分母、サンプリングプロセス、バッチ、反復と併せて解釈してください。
一般的な失敗例
- 制約された比率の合計を持つデータを、独立した連続変数の集合として扱わない。
- 閉包を無視し、機能ごとの相関を原因として解釈しない。
- ゼロに自動的に小さな値を加算しない。
- 対数比の分母と単位を記録し忘れない。
重要なポイント
- 組成データは、全体とその部分の両方の制約を持っています。
- ある部分の相対的な増加は、他の部分との比率関係です。
- 対数比は、これらの相対的な関係を表現するための視点です。
- 変換を選択する前に、ゼロ、分母、測定プロセスを確認してください。
次のトピック
次のモジュールでは、PCAと高次元QCに接続し、前処理とバッチが低次元表現にどのように影響するかを調べます。
参考文献
- Aitchison (1982), The Statistical Analysis of Compositional Data: https://doi.org/10.1111/j.2517-6161.1982.tb01195.x
- Bioconductor OSTA experimental design: https://bioconductor.org/books/release/OSTA/pages/bkg-exp-design.html
このモジュールの数値データと組成データの例は、BioStatPyによって独立して作成されました。