アドセトリス®・レブラリミド、T細胞リンパ腫2相試験、登録不振により早期終了

最終解析で併用による相乗効果が証明されず
NCT03409432は、オハイオ州立大学総合がんセンターが米国で行った単群2相試験であり、再発・難治性の皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)および末梢T細胞リンパ腫(PTCL)患者26名を登録しました。アドセトリス®(ブレントゥキシマブ ベドチン)は3週間ごとに1.2mg/kgを静脈投与し、レブラリミド(レナリドミド)は1~21日間経口投与しました。ただし、忍容性の問題により、投与量を20mgから10mgに減量しました。試験は登録不振により、計画された登録人数に達せず早期に終了しましたが、最終的なデータ解析は完了しました。これは、臨床試験の完了そのものよりも、希少なT細胞リンパ腫における患者の募集と組織型の多様性が、開発の速度を制限したという点が重要です。
PTCLの奏効率は50%、CTCLは27.8%
患者は、治療前に平均4.5回の治療歴がある高度に前治療された患者群であり、PTCLが8名、CTCLが18名で、有効性解析に含まれました。完全奏効(CR)は5名、部分奏効(PR)は4名であり、客観的奏効率(ORR)はPTCLで50%、CTCLで27.8%でした。3度以上の有害事象は26名中19名に発生し、最も一般的な重篤な毒性は好中球減少症で19.2%であり、進行が54%、有害事象が23%であり、これらが主な治療中止の理由でした。研究者らは、有効性が各薬剤の単剤療法を大きく上回るレベルではないと結論付け、ランダム化比較3相試験に直接進むための根拠も得られませんでした。
CD30標的ADCとセレブロロン調節薬の限界
アドセトリス®(ブレントゥキシマブ ベドチン)は、CD30抗体に微小管阻害剤であるMMAEを結合させた抗体薬物複合体(ADC)であり、現在はファイザー(PFE)が買収したシーゲンと、米国およびカナダ以外の地域におけるパートナーである武田薬品(4502)が権利を保有しています。レブラリミド(レナリドミド)は、セレブロロンに結合し、転写因子の分解と免疫調節を誘導するブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)の免疫調節剤(IMiD)です。今回の試験では、CD30陽性を必須とせず、平均CD30発現率は7.5%に過ぎず、4名はCD30陰性であったため、ADCの標的依存的な効果が薄れました。CD30発現と組織型を考慮せずに広範な登録戦略を採用したことが、併用による相乗効果の検証を妨げたデータです。
承認済みの薬剤だが、併用療法は開発段階で終了
アドセトリス®は、FDAによって2011年8月19日に再発性全身性未分化大細胞リンパ腫に対して初めて承認され、2018年11月16日にCD30陽性で未治療のPTCLに対するCHP併用療法として適応が拡大されました。EMAは、2012年10月25日に条件付き承認した後、2022年5月24日に正式な承認に移行し、日本では2019年12月20日にCD30陽性PTCLに対する適応が追加されましたが、今回のアドセトリス®・レブラリミドT細胞リンパ腫併用療法については、FDA AdCommの投票や承認はありません。競合する治療法には、PTCLに対するアドセトリス®単剤またはCHP、ポロチニブ(プララトレキサート)、ベレオダック(ベリノスタット)、ベンダムスチンと造血幹細胞移植、CTCLに対するポテリジオ(モガムリズマブ)、タルグレチン(ベキサロテン)、メトトレキサートなどがあります。2024年の主要7カ国におけるPTCL市場は6億3710万ドルと推定されていますが、この併用療法は、比較優位性やその後の確証的な開発経路を確立することができませんでした。
26名の小規模な2相試験で、PTCLのORRは50%、CTCLのORRは27.8%と観察されましたが、3度以上の有害事象が19名に発生し、登録不振により早期に終了し、投資可能な後期臨床試験の資産にはなりませんでした。ファイザーのアドセトリス®は、2025年の売上高が9億700万ドルとなる商業化された製品ですが、平均CD30発現率が7.5%の患者群において、レナリドミドの追加が単剤療法と比較して明確な有効性の優位性をもたらすことはありませんでした。研究の観点からは、CD30発現量とPTCL・CTCLの組織型を分離したバイオマーカーに基づいた設計が、今後の併用研究の必須条件となりました。2024年の主要7カ国におけるPTCL市場は6億3710万ドルと推定されていますが、プララトレキサート、ベリノスタット、ベンダムスチン、移植との競合が必要であり、単群2相試験のデータだけでは、処方基準や市場シェアを変える可能性は低いです。
ソース: ClinicalTrials.gov (api_ct)