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ノバティス(NVS)のペラカルセン・デルデシランの治験失敗と、RAキャピタルのバイオ投資および逆合併の急増

Novartis (NVS), Ionis Pharmaceuticals (IONS), Eli Lilly (LLY), Werewolf Therapeutics (HOWL), Janus Henderson (JHG), RA Capital Management·BioPharma Dive·2026年9月11日
臨床財務企業
ノバティス(NVS)のペラカルセン・デルデシランの治験失敗と、RAキャピタルのバイオ投資および逆合併の急増
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RAキャピタルを中心とした初期バイオベンチャーへの流動性供給

ベンチャーキャピタル(VC)のRAキャピタル・マネジメント(RA Capital Management)は、2026年に入ってから既に30件の資金調達ラウンドに参画しており、グローバルなバイオ投資エコシステムを積極的に主導しています。9月には、免疫がん治療薬開発企業ソルスティス・オンコロジー(Solstice Oncology)による2億2,500万ドルのシリーズAや、シュレーディンガー(Schrodinger, SDGR)のスピンオフであるテクトラ・セラピューティクス(Tectora Therapeutics)による5,500万ドルのラウンドに連続して参加しました。さらに、in vivo CAR-T治療薬を開発するタイプライター・セラピューティクス(Typewriter Therapeutics)の5,600万ドルのラウンドを共同主導したほか、代謝疾患バイオテックのスーパールミナル・メディスン(Superluminal Medicines)にも資金を投入しています。大手製薬会社のイーライリリー(Eli Lilly, LLY)も、肥満治療薬のヒットによって確保した流動性を背景に、今年12件のベンチャー投資を実施しており、民間バイオテックの主要な資金供給源としての役割を担っています。

ノバティスの核心的なRNAパイプライン、第3相試験の相次ぐ失敗による衝撃

一方、メガファーマのノバティス(Novartis, NVS)は、重要な後期第3相臨床試験において相次いで失敗を喫し、わずか一週間で時価総額が40世紀ドル以上消失するという厳しい株価調整に見舞われました。アイオニス・ファーマシューティカルズ(Ionis Pharmaceuticals, IONS)と共同開発中であった脂蛋白(a)(Lipoprotein(a), Lp(a))標的アンチセンスオリゴヌクレオチド(Antisense Oligonucleotide, ASO)「ペラカルセン(pelacarsen)」が、大規模な心血管疾患予防第3相試験「HORIZON」において主要評価項目を達成できませんでした。続いて、120億ドルを投じて買収したアビディティ・バイオサイエンス(Avidity Biosciences)の抗体-オリゴヌクレオチド複合体(Antibody-Oligonucleotide Conjugate, AOC)「デルデシラン(del-desiran, AOC 1001)」も、筋ジストロフィー1型(Myotonic Dystrophy Type 1, DM1)を対象とした第3相試験「HARBOR」において目標達成に失敗しました。年間15億ドル以上のピークセールスが期待されていた主力パイプラインが相次いで頓挫したことで、ノバティスの2030年以降の特許切れ対策戦略に深刻な支障をきたしています。

伝統的なIPOの代替として定着した逆合併のトレンド

新規株式公開(IPO)市場への参入障壁が高い状態が続く中、非上場バイオ企業が上場企業の器を利用して買収を行う「逆合併(Reverse Merger)」が、新たな主要な資金調達手段として確固たる地位を築いています。ライフサイエンス・アドバイザリーのJBストラテジー・パートナーズ(JB Strategy Partners)の集計によると、2026年現在までに発表されたバイオテックの逆合併案件は約24件にのぼり、2025年全体の10件から2倍以上に急増しました。最近では、慢性疼痛治療薬を開発するアンブロス・セラピューティクス(Ambros Therapeutics)が、臨床パイプラインの再編を進めていたウェアウルフ・セラピューティクス(Werewolf Therapeutics, HOWL)との合併を発表したことが代表的な事例です。かつては経営難に陥った企業の苦肉の策と見なされていた逆合併が、今や有力な機関投資家の主導により、ナスダック資本へ迅速にアクセスするための戦略的な選択肢として完全に再評価されています。

Janus Henderson等の機関投資家による資本流入とバリュエーションの再編

ギルメティン・グループ(Gilmartin Group)のデータによれば、グローバル運用会社のジャナス・ヘンダーソン(Janus Henderson, JHG)が、今年におけるバイオ逆合併取引の最大のスポンサーとして構造的な取引を牽引しています。有望な初期パイプラインを持つ非上場企業は、上場企業の余剰キャッシュと上場ステータスを即座に獲得でき、上場企業は清算を避けて持分価値を維持できるという、合理的なウィン・ウィンの構造が形成されています。ただし、ノバティスの事例が示した通り、後期第3相試験で臨床的有効性を証明できなければ大規模な株主価値の毀損を招くため、市場の選別は一層厳しくなっています。結果として、リスクを分散しようとするVCの初期プラットフォームへの多角化投資と、資本効率を最大化する逆合併中心の構造改革により、バイオ金融の勢力図が再編される様相を見せています。

💬なぜ重要か

ノバティス(NVS)のペラカルセンとデルデシランが第3相試験で相次いで失敗し、時価総額が400億ドル以上消失したことで、アムジェン(AMGN)の「オルパシラン(olpasiran)」やダイン・セラピューティクス(Dyne Therapeutics, DYNE)の筋ジストロフィー1型(DM1)パイプライン「DYNE-101」など、同機序の競合他社への反動利益や臨床的再評価が短期的には加速しています。中長期的には、年間15億ドル以上のピークセールスが見込まれていたパイプラインの喪失により、大手製薬会社による2030年の特許の崖への対応に向けたM&A圧力が強まるでしょう。一方で、RAキャピタルが30件のファンディングを主導し、イーライリリー(LLY)が12件の持分投資を実施するなど、初期のプラットフォーム・バイオテックへの流動性流入は堅調に続いています。また、ジャナス・ヘンダーソン(JHG)などが主導し、202な年だけで前年比2倍以上の24件に達した逆合併(Reverse Merger)は、停滞するIPO市場に代わるバイオテックの主要な上場ルートとして定着しつつあります.