BMSの免疫がん治療薬オプジーボ(ニボルマブ)、進行型メラノーマ治療薬として欧州EMAから販売承認を取得

免疫チェックポイント阻害薬オプジーボの欧州市場への本格参入
欧州医薬品庁(EMA)は、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(Bristol-Myers Squibb、BMY)のPD-1免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ(Opdivo、有効成分名ニボルマブ)を進行型メラノーマ(Melanoma)治療薬として最終承認しました。今回の承認は、がん細胞が免疫細胞の攻撃を回避する経路をブロックする革新的な作用機序が欧州連合(EU)レベルで認められたことを意味します。特に2014年12月の米国食品医薬品局(FDA)承認および日本PMDA承認に続き、欧州市場への急速な拡大を通じてグローバル・ブロッカーとしての基盤を築きました。これにより、欧州全域の患者に化学療法を代替する新たな一次および二次標準治療オプションが提供される重要な転換点が設けられました。
臨床第3相データによる圧倒的な生存率の証明
今回の承認は、未治療患者を対象としたCheckMate-066臨床第3相試験と、過去の治療経験のある患者を対象としたCheckMate-037臨床第3相試験の強力なデータが基盤となっています。CheckMate-066研究では、オプジーボは標準化学療法薬であるタカラジン(dacarbazine)と比較して死亡リスクを58%低下させ、ハザード比(Hazard Ratio、HR)0.42(p < 0.0001)という驚異的な臨床的有用性を証明しました。また、CheckMate-037試験では、以前にイーベルメット(Yervoy、有効成分名イピリムマブ)治療を受けた後再発した患者群で、客観的反応率(Objective Response Rate、ORR)31.7%を記録し、対照群(10.6%)と比較して3倍近い優位性を証明しました。このような確固とした臨床データは、欧州の医療従事者に強力な処方根拠を提示し、初期市場への浸透力を最大化する触媒として機能するでしょう。
キイトルーダとの激しい先行競争とポジショニング戦略
欧州の免疫がん治療薬市場では、先行して承認準備を進めていたMSDのキイトルーダ(Keytruda、有効成分名ペムブロリズマブ)との市場先行競争が避けられない状況です。PD-1ターゲット分子を共有しているにもかかわらず、オプジーボはBRAF遺伝子変異の有無に関係なく広範なメラノーマ患者群への処方が可能であるという強力な承認ラベルを取得しました。これは適応範囲の柔軟性を通じて臨床現場での処方の障壁を大幅に低減する要因となると予想されます。二社の商業化戦略とパイプライン拡充のスピードが、今後の欧州免疫チェックポイント阻害薬市場の覇権を決定づける重要な変数となるでしょう。
高額のがん治療薬の欧州公費負担と売上見通し
欧州各国の保健当局は、新薬の臨床的有用性だけでなく、費用対効果評価を通じて厳しい国家公費負担(Reimbursement)手続きを経る必要があります。オプジーボは、2015年のグローバル売上が約10億ドルに達したのを皮切りに、2016年には37億7,400万ドル規模に急成長し、市場の期待を満たしました。英国NICEやドイツIQWiGなどの厳格な薬価評価機関の交渉結果によって、国ごとの参入スピードに差が出る可能性があります。しかし、長期的な生存利益が明確であるため、保健当局との成功した薬価交渉を通じて欧州市場でのシェアを堅実に確保できると予測されます。
オプジーボの今回の欧州EMA承認は、未満足需要が高い進行型メラノーマ分野における最初のPD-1阻害薬承認事例であり、2016年のグローバル売上が37.7億ドルを記録したメガ・ブロッカーのグローバル領域拡大を意味します。投資家視点では、2014年のFDAおよびPMDA承認に続く今回の認可により、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMS)の短期間の売上成長が確固たるものとなり、強力な臨床第3相データ(CheckMate-066 HR 0.42)を通じて後発競合品であるMSDのキイトルーダと比較して初期市場での先行優位を確保しました。臨床研究者および業界関係者視点では、BRAF変異の有無に関係ない処方範囲の取得が、今後のイーベルメット(Yervoy)などのCTLA-4阻害薬との併用療法を含む後続の免疫がん治療薬開発戦略のガイドラインとなります。中長期的には、高額の革新新薬の欧州各国での公費負担取得手続きが、全体の免疫がん治療薬市場の薬価設定基準となり、今後のパイプラインの収益性評価モデルの構築基準として機能するでしょう。
ソース: EMA (ema)